高台3丁目に住んで今年で21年になります。私たちが所帯を持ってから何度か移転して、ここは4番目の住み家となります。高台は静かで、前の道路も広く、緑も多くて(裏に斜面と高木があることを除けば)とても気に入っています。私の人生で最も長く住み、娘二人もここで成長し巣立っていった思いの深い所です。 私は5年前に定年退職し、今は妻と二人の年金暮らしです。一日の始まりは朝の散歩から。毎日とはいきませんが、主に小泉川沿いを歩きます。散歩にはいろいろ楽しみもあります。日々違って見える比叡山の姿(くっきり見えたり、霞んで見えたり、ガスって全く見えなかったり)やカルガモの親子、サギなどの野鳥、桜や代わる代わる咲く土手の草花が目を楽しませてくれます。また顔見知りの方も増えます。残念なのは、以前は毎日のように見られた翡翠色をしたカワセミがこの頃まったく見られなくなったことです。散歩の後は、趣味のことをしたり、サークルの会議や活動に参加したり、買い物や家事手伝い、習い事、時には友人と「ノミニュケーション」とけっこう忙しく毎日が過ぎていきます。 年金生活者の私たちにとって心配でけしからんと思っているのが、年金の改悪です。先年の制度改悪で掛金は増え、給付年齢は段階的に引き上げられてきました。若い世代も大変です。そして給付はというと、まず昨年からの3年間で2.2%引き下げられ、さらに「マクロ経済スライド」の発動とかで、今後30年以上に渡って毎年支給額が引き下げられようとしていることです。みなさん知っておられますか?年金だけが頼りの私たちにとって大きな問題です。 この地を終の住処として、これから年を重ねながら生きていくことになりますが、平和でそれなりの楽しみもあり、生活に困窮せず安心して暮らしていけ るようにと願わずにはいられません。 |
11B 伊延 利弘 さん