トールペイントの先生
ワイン ターブル
ギターケース
福本先生の作品です
福本美佐子 さん
福本 美佐子さん(4丁目)
高台自治会に、トールペイントのサークルができた時からず
っと気になっていました。
絵を描きたいなと、ふと思うことがあります。格別描きたいものが
あるわけではないし、もちろん絵のセンスがあるわけでもない。
でも中学校以来持ったことのない絵筆を持って、サーッと目のさ
めるような美しい青をぬってみたいと憧れています。私の中に、
そして白いキャンバスに。
ワクワクしながら、トールペイントサークルの講師をなさっている福本美佐子さんをお訪ねしました。玄関、廊下、リビングのかべや棚に、たくさんの作品が飾ってあります。
コーヒーをいただくランチョンマット、運んでくださるトレー、カップ&ソーサーも、
福本さんがペイントされた作品でした。
「飾っておくよりも私は暮らしの中でどんどん使いたいんです。トールペイントの魅力の一つは、眠っていた古いものや、ちょっとくたびれてきた身の回りのものを、ひと味ちがったものによみがえらせて、また新しく使い始めるということです」
「それは世界にひとつ、私だけのカップやトレーになることですね。」 私の声もはずみます。 「型があるから誰でも,絵心がないからと心配しなくても始められますし、型はあるけどできあがったものは自分だけのオリジナル作品。これも魅力です。木に描くことが多いのですが、布や紙、金属やプラスチック、ガラスにも、ちょっと工夫や下準備をすれば、身の回りにあるいろいろなものにペイントできて、応用範囲が広がります」
トールペイント、は18世紀半ばにヨーロッパに始まり各地に広まりました。福本さんの教えておられるのは、オランダ、アッセンデルフト地方に受けつがれてきた手法です。リビングやお台所にある身近なものが、深い青や緑に染められ、また鮮やかな色の花々が散っているのを見せて頂いているうちに、「おとなりさん」の取材でお訪ねしたことをうっかり忘れ、私は自分のサークル参加の申込を決めていました。
「このサークルは“大人の楽しみです。若い人なら、基礎からつみ上げて行くきちんとした教室に通うのも大事ですが、もう私たち大人はそれよりも今を楽しむこと。ちょっと退屈なところは、すっとはしょって、いいとこ取りでやっていこうと、私なりの方法です。だから作りたいものを、その方の力やペースに合わせて、少しアレンジして作品にしあげていきます。このサークルがきっかけになって、本格的に学びたいという方が出てくればもちろんうれしいことです。」
私たちくらいの年齢になると、いつか時間ができたらではなく、やりたいことは今始めること! と、福本さんにポンと背中を押してもらいました。
あなたもご一緒に、いかがですか。
(文 ・2丁目 高橋美由紀さん)
お隣さん