お 隣 さ ん
     
                                                   
 
高台に来るまで兵庫県猪名川上流の地に住んでいました。私も家内も自然が好きで、季節毎に変る山や田畑の景色が美しく、冬は結構寒かったのですが気に入っていました。しかし私と家内の実家から遠いこともあって、昭和48年8月に高台に引越して来ました。この地を見に来たとき、西山の豊かな自然に囲まれた閑静な景観が気に入り、すぐに買う決心をしました。当時の地名は、金ケ原乙張(おとばり)。家内は子供に、迷子になった時のため、読み方を覚えさせたといっています。しかし難しいこの地名に今は愛着があります。  
引っ越してから長女が面接を受けて「カトリック幼稚園」に途中入園しました。通園バスはなく母親達が交代で子供たちを引率し、片道40分ほどの道を毎日歩いて往復。親も子も大変だったでしょうが、お蔭で子供たちは体も心も随分鍛えられたと思っています。
私は山が好きで、時々は家族で天王山などに登っていましたが、通園で鍛えられた子供たちの体力と脚力なら、十分アルプスにも登れると思い、昭和50年家族4人で立山連峰に挑戦しました。弥陀ヶ原ホテルに泊まり、翌日室堂から一の越を経て雄山(2992m)に登りました。一面の残雪に驚いたことを思いだします。長女6歳、次女4歳の夏のことです。
その後も家族で、唐松岳(北アルプス)、富士山、八ヶ岳、出羽三山(湯殿山・月山・羽黒山)などに登りました。
高台近辺にはたくさん古い神社、仏閣、御陵、古墳などの史跡があります。氏神様の小倉神社には毎年初詣に参拝し、旅行や登山の前にも、必ず無事をお祈りに行きます。今もって大きな災難に出会ったことはなく、これも氏神様のお蔭と感謝しています。
山紫水明の地、高台。休みの日にベランダに出て周りの景色を眺めていると、どこかの「別荘地」かと錯覚するほどです。豊かな美しい緑と豊富な澄んだ水、穏やかなこの地に住めることに感謝している毎日です。
 
                     高台の 三号公園 夏祭り        木犀
 
10B        辻 昌弘 さん